『無自覚聖女』最大の魅力は、逆転の爽快感よりも、否定されてきたカロリーナが自分の価値を取り戻す過程にあります。
テレビアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』は、2026年6月30日にAT-Xで放送を開始しました。2026年7月30日現在、AT-Xと先行配信では第5話まで進み、カロリーナに秘められた力が物語の中心へ浮上しています。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト+2TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト+2
この記事では、テレビアニメ第5話までの展開を踏まえ、放送日、あらすじ、キャスト、原作情報、実際に映像化されて見えてきた魅力を整理します。
第1話以降の内容に触れるため、軽いネタバレを含みます。
『無自覚聖女』アニメはいつから?放送・配信情報を確認
テレビアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』は、2026年6月30日からAT-Xで放送中です。
TOKYO MXでは7月7日、BS11ととちぎテレビでは7月9日、群馬テレビでは7月10日に放送が始まりました。地域や放送局によって、視聴できる話数に約1週間の差があります。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
主な放送スケジュールは次のとおりです。
放送局 放送開始日 放送時間
AT-X 2026年6月30日 毎週火曜22時
TOKYO MX 2026年7月7日 毎週火曜23時
BS11 2026年7月9日 毎週木曜25時
とちぎテレビ 2026年7月9日 毎週木曜23時
群馬テレビ 2026年7月10日 毎週金曜24時30分
配信では、U-NEXT、dアニメストア、ABEMAが地上波より1週間早い先行配信を実施しています。
そのほか、Hulu、DMM TV、Lemino、FOD、Amazon Prime Videoなどでも、2026年7月7日から順次配信されています。放送時刻や配信状況は変更される可能性があるため、視聴前にアニメ公式サイトや各サービスで最新情報をご確認ください。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
2026年7月30日時点では、AT-Xと先行配信で第5話「秘められた神聖力」が公開されています。一方、TOKYO MXなど一部の地上波では第4話までとなっているため、SNSで感想を調べる際はネタバレに注意が必要です。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト+1
『無自覚聖女』とは?落ちこぼれ令嬢から始まる物語
『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』は、あーもんどさんによるライトノベルを原作とした恋愛ファンタジーです。
正式な原作小説のタイトルは、『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す 今代の聖女は姉ではなく、妹の私だったみたいです』です。
原作イラストはあんべよしろうさん、コミカライズはえとうヨナさんが担当しています。
物語の主人公は、セレスティア王国のサンチェス公爵家に生まれたカロリーナ・サンチェスです。
姉のフローラは、容姿にも才能にも恵まれた次期聖女候補。一方のカロリーナは、目立った能力がないと判断され、家族から「出来損ない」と扱われてきました。
そんなカロリーナに、隣国マルコシアス帝国の第二皇子エドワードとの縁談が舞い込みます。
エドワードには「野蛮」「残酷無比」という恐ろしい噂がありました。それでもカロリーナは、国や家族の役に立てるならと政略結婚を受け入れます。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
ところが、実際のエドワードは噂とは大きく異なる人物でした。
口数が少なく不器用ではあるものの、正義感が強く、カロリーナを政略の道具として扱いません。彼女の意思を尊重し、慣れない環境で不安を抱える様子にも気を配ります。
嫁ぎ先の人々も、カロリーナを姉と比較しません。
一人の人間として接し、彼女の優しさや気遣いを素直に評価します。そこでカロリーナは、自分が無能だったのではなく、正しく見てもらえていなかった可能性に少しずつ気づいていくのです。
さらに物語が進むと、カロリーナには本人さえ知らなかった強大な神聖力が宿っていることが明らかになります。
一方、次期聖女と呼ばれていた姉フローラの周囲では、カロリーナが公爵家を離れた後から異変が起こり始めます。
今までフローラの力だと思われていたものは、本当にフローラ自身の力だったのか。
この疑問が、恋愛物語と聖女を巡る謎をつなぐ軸になっています。
作品は「第2回アース・スターノベル大賞」で奨励賞を受賞しました。公式サイトでは、2026年7月時点でシリーズ累計発行部数200万部突破と案内されています。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
アニメ化の続報が発表された2026年2月には累計100万部、エンディングテーマ発表時には180万部と紹介されていました。
発表時期によって数字が異なることから、アニメ放送へ向けた期間に部数を大きく伸ばしたことが分かります。単に「人気作品がアニメになった」だけではなく、アニメ化そのものが原作と漫画を再発見する入口になったと考えられます。アニメイトタイムズ+2リサイニ+2
アニメ第1話から第5話まで何が描かれた?
アニメ版は第1話から第5話までで、公爵家におけるカロリーナの冷遇、エドワードとの出会い、結婚、そして神聖力の判明までを描いています。
序盤の導入を比較的速いテンポで進め、作品タイトルにある「無自覚な聖女」の正体へ早い段階で踏み込んだ構成です。
第1話「サンチェス公爵家の出来損ない」
第1話では、カロリーナが姉フローラと比べられ、公爵家で低く評価されてきた状況が示されます。
カロリーナは自分の境遇に怒りをぶつけるのではなく、「自分には価値がない」と受け入れてしまっています。
そこへ持ち込まれたのが、マルコシアス帝国の第二皇子エドワードとの政略結婚です。
彼女にとって結婚は、自由になるための計画ではありません。
自分の幸せより、「最後に家や国の役に立ちたい」という思いから選んだ道です。第1話の時点で、カロリーナの優しさと危うい自己犠牲が同時に描かれています。アニメグッズ・推し活情報の総合サイト|eeo(イーオ)+1

高橋李依さんの演技も、ここでは大きな感情表現を避けています。
カロリーナは激しく泣いたり、家族へ怒鳴ったりしません。声量を抑え、相手の機嫌を確かめるように言葉を選びます。
高橋李依さんは公式コメントで、カロリーナの境遇と「認知の力」の恐ろしさに触れ、本人の発言まで矯正されているように感じたと説明しています。第1話の演技は、この人物理解をそのまま声にしたものと受け取れます。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
第2話「戦好きの第二皇子」
第2話では、マルコシアス帝国へ向かう道中で、カロリーナとエドワードの距離が動き始めます。
エドワードは野蛮で冷酷な皇子と噂されていましたが、実際にはカロリーナを気遣う不器用な青年でした。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
ここで面白いのは、エドワードが「実は優しい」と説明されるだけではないことです。
彼は恋愛慣れした王子のように甘い言葉を並べるわけではありません。必要なことを実直に行い、カロリーナが安心できる距離を守ります。
カロリーナもまた、恐ろしい噂だけでエドワードを判断しません。
自分自身が「出来損ない」という評判に傷つけられてきたからこそ、目の前の本人を見ようとします。
二人の恋が成立する土台は、王子と令嬢という身分ではなく、他人が作った評判に苦しんだ経験の共通性にあります。
古川慎さんはエドワードについて、一見無骨に見えるのは不器用さが表れているためであり、大切だと判断したものには深く愛情を注ぐ人物だと説明しています。
アニメでは、低く落ち着いた声と短い言葉の中に、相手を傷つけまいとする慎重さがにじんでいます。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
第3話で見える「新しい家族」の意味
第3話以降、舞台はマルコシアス帝国へ移り、カロリーナはエドワードだけでなく、彼を取り巻く人々と関係を築いていきます。
侍女となるマリッサ、エドワードの補佐役であるテオドール、皇族たちとの交流を通じて、カロリーナの置かれる環境は大きく変わります。
重要なのは、カロリーナを認める人物がエドワード一人ではないことです。
恋愛作品では、冷遇された主人公が理想的な男性に救われる構図が中心になる場合があります。
本作にもその魅力はありますが、カロリーナを支えるのは一人の男性だけではありません。
侍女、騎士、皇族など複数の人物が、彼女の意見を聞き、行動を認め、居場所を作っていきます。
つまり、カロリーナが得るものは「愛してくれる夫」だけではなく、安心して失敗できる共同体です。
この違いが、彼女の回復に説得力を与えています。
第4話「赤い瞳とルビー」
第4話では、カロリーナとエドワードが結婚式を迎えます。
カロリーナは、これまで経験したことのない幸せを感じ、ヴァネッサの提案によって二人はハネムーンへ出かけることになります。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
第4話の注目点は、物語上の大イベントである結婚式だけではありません。
エドワードの赤い瞳や「ルビー」という名前にまつわる印象が、二人の関係を象徴する要素として使われています。
赤は、序盤のカロリーナにとって恐怖を連想させる色です。
戦場、炎、恐ろしい皇子の噂と結びつき、エドワードを近寄りがたい人物に見せています。
ところが実際に彼を知るにつれて、同じ赤が温かさや情熱、守る力の色へ変わっていきます。
ウェブデザイナーの視点で見ると、これは色そのものが変化したのではなく、カロリーナの「色を見る意味」が変化した演出です。
淡い色調で描かれるカロリーナと、赤い瞳や炎の力を持つエドワードは見た目には対照的です。しかし、二人はどちらも外見や噂によって誤解されてきました。
画面上では正反対に見える二人が、物語上では似た傷を抱えている。
この外見と内面のずれが、二人を並べた場面に奥行きを生んでいます。

一方、視聴者の感想には、結婚やハネムーンまで進む展開を好意的に受け止める声がある一方、「展開が速い」「ダイジェストのように感じる」という意見も見られます。
序盤のテンポは、早く二人の幸福や聖女の謎を見たい人には見やすい反面、原作で描かれた心情の積み重ねを重視する人には速く感じられるでしょう。Yahoo!検索
第5話「秘められた神聖力」
第5話では、カロリーナが教皇メルヴィンのもとで、改めて魔力検査を受けます。
検査結果は以前と同じく「魔力なし」でした。
しかし、それはカロリーナに力がないという意味ではありません。彼女が持っていたのは通常の魔力とは異なる、極めて大きな神聖力でした。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト+1
ここで、作品タイトルの意味がようやく物語の表面に現れます。
カロリーナは、神聖力を意識的に隠していたわけではありません。
自分に力があることを知らないまま、周囲へ影響を与え続けていました。
これは単なる「実は最強だった」という仕掛けとは少し違います。
カロリーナの力は、敵を一撃で倒して優越感を得るためのものではなく、誰かを助けようとする行動の中で現れます。
第5話では、第一皇子ギルバートが長年苦しんできたマナ過敏性症候群と、カロリーナの神聖力が結びつきます。
公式設定によると、ギルバートは特殊な結界に守られたダイヤモンド宮殿から出られず、教皇の神聖力によって症状を一時的に抑えていました。カロリーナの力が彼の人生を変える可能性を持つことで、物語は夫婦の恋愛から帝国全体の問題へ広がり始めます。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
第5話までを見ると、タイトルの「力を垂れ流す」は、派手な必殺技というより、カロリーナの存在そのものが周囲を少しずつ変えることを表しているように感じます。
彼女が変えるのは病気や魔力の状態だけではありません。
マリッサ、ギルバート、エドワードらの考え方や選択にも影響を与えます。
アニメ版のキャストとスタッフは?
主人公カロリーナを高橋李依さん、結婚相手のエドワードを古川慎さん、姉フローラを白石晴香さんが演じています。
主なキャストは次のとおりです。
- カロリーナ・サンチェス:高橋李依
- エドワード・ルビー・マルティネス:古川慎
- フローラ・サンチェス:白石晴香
- テオドール・ガルシア:土岐隼一
- マリッサ・キッシンジャー:水瀬いのり
- ギルバート・ルビー・マルティネス:田丸篤志
- オーウェン・クライン:岡本信彦
- レイモンド:宮本充
- ネイサン:鳥海浩輔
- イリス:集貝はな
- エリック:東地宏樹
- ヴァネッサ:大原さやか
監督は熨斗谷充孝さん、シリーズ構成は待田堂子さん、キャラクターデザインは永井泰平さんです。
アニメーション制作は、マジックバスとピカンテサーカスが共同で担当しています。オープニングテーマは花耶さんの「Windmaker」、エンディングテーマはウタヒメドリーム オールスターズの「アンノウンミー」です。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
カロリーナの魅力を伝えるうえで、高橋李依さんの声は特に重要な役割を果たしています。
カロリーナは、感情を大きく表へ出す主人公ではありません。
褒められても素直に喜べず、親切にされても「自分が受け取ってよいのか」と戸惑います。
そのため、はっきりした泣き声や叫び声より、返事をする前のわずかな間、語尾の弱さ、驚いたときに少し明るくなる声が、人物の変化を伝えています。
第1話と第4話を比べると、同じ控えめな話し方でも印象が異なります。
公爵家では「否定されないために小さくなっている声」でしたが、エドワードの隣では「安心して静かに話せる声」へ変わりつつあります。
声量を急に大きくするのではなく、緊張の種類を変えることで成長を見せている点が印象的です。
フローラ役の白石晴香さんは、公式コメントで、フローラを単純な悪役としてではなく、周囲の評価と現実の差、劣等感、嫉妬に苦しむ努力家として捉えています。
これは今後の姉妹関係を見るうえで重要な手がかりです。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
フローラがカロリーナへ投げかけた言葉は許されるものではありません。
ただし、「姉は生まれつき悪い人だった」と片づけると、この作品が描く比較の残酷さを見落としてしまいます。
カロリーナは「出来損ないの妹」という役割を押しつけられました。
一方のフローラも、「完璧な姉」「次期聖女でなければならない」という役割から降りられなかった可能性があります。
二人は正反対に見えますが、どちらもサンチェス公爵家の評価基準に縛られた人物です。
アニメでフローラの表情や声が加わったことで、彼女が抱える焦りや苦しさは、文章だけで読むよりも伝わりやすくなっています。
原作小説と漫画は何巻まで?アニメとの違いは?
原作小説は全4巻で完結し、漫画版は2026年7月時点で第8巻まで発売されています。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
媒体ごとの特徴は次のとおりです。
媒体 刊行状況 特徴
原作小説 全4巻で完結 心情描写が細かく、結末まで読める
漫画版 第8巻まで発売 表情、衣装、宮殿などを視覚的に楽しめる
テレビアニメ 2026年6月30日放送開始 声、音楽、色彩、動きで物語を味わえる
原作小説は、あーもんどさんが執筆し、あんべよしろうさんがイラストを担当しています。
第1巻は2021年6月16日に発売され、第4巻は2023年6月1日に発売されました。書籍版で物語は完結しているため、今後の結末まで一気に知りたい方には原作小説が向いています。
漫画版のタイトルは、『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す ~公爵家の落ちこぼれ令嬢、嫁ぎ先で幸せを掴み取る~』です。
えとうヨナさんが作画を担当し、「コミック アース・スター」で連載されています。第8巻は2026年7月10日に発売されました。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト

アニメ版は、第5話までに結婚と神聖力の判明へ進んでいるため、全体的にテンポは速めです。
原作や漫画では、カロリーナが他人の好意を受け入れられない時間や、周囲との細かな会話がより丁寧に描かれます。
アニメでは、物語の核となる場面を早く提示する代わりに、一部の心情や日常の積み重ねが圧縮されていると考えられます。
この違いは、単純な良し悪しではありません。
アニメから入る人にとっては、5話までで作品タイトルの意味が明らかになり、先の展開へ興味を持ちやすい構成です。
一方、カロリーナがなぜ親切を信じられないのか、エドワードへの感情がどのように変化したのかを深く知りたい場合は、漫画や原作小説を序盤から読むと理解が補われます。
おすすめの順番は、アニメで物語の入口をつかみ、漫画で表情や省略された交流を確認し、原作小説で内面と結末を読む流れです。
アニメの続きだけを急いで探すより、少し前の場面から原作へ戻る方が、媒体ごとの表現の違いを楽しめます。
『無自覚聖女』は同ジャンル作品と何が違う?
『無自覚聖女』には、不遇な令嬢、姉妹格差、政略結婚、聖女の力、嫁ぎ先での溺愛といった、女性向け恋愛ファンタジーで親しまれている要素があります。
設定だけを見ると、『真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです』のような聖女追放型や、『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』のような不遇令嬢型を思い浮かべる人もいるでしょう。
ただし、『無自覚聖女』が第5話までに強く打ち出しているのは、追放した側への報復ではありません。
カロリーナが新しい環境で人との関係を作り、自分に染みついた誤った評価を少しずつ修正する過程です。
注目点 一般的な逆転型作品 『無自覚聖女』
爽快感の中心 冷遇した相手への報復 正しい評価を受けること
主人公の変化 力を示して自信を得る 人間関係の中で安心を学ぶ
恋愛の役割 有力者から愛され逆転する 誤解された二人が理解し合う
周囲との関係 主人公と恋人が中心 侍女や皇族を含む共同体が形成される
もちろん、本作にもカロリーナの力が明らかになる爽快感はあります。
しかし、第5話で神聖力が判明しても、カロリーナが突然自信満々になるわけではありません。
彼女の問題は、力があるかないかだけではないからです。
幼い頃から「役に立たなければ価値がない」と教え込まれてきた人は、特別な力が判明しても、すぐに自分を肯定できるとは限りません。
そのため、本作で本当に注目したいのは、カロリーナが聖女として認定される瞬間より、能力とは関係なく自分の希望を言えるようになる瞬間です。
アニメ第5話までの反応は?評価が分かれるポイント
放送開始後は、カロリーナとエドワードの組み合わせ、高橋李依さんと古川慎さんの演技、結婚までの温かな流れを好意的に受け止める感想が見られます。
一方で、序盤から結婚、ハネムーン、神聖力の判明まで進むため、「テンポが速い」「展開がダイジェストのように感じる」という意見もあります。Yahoo!検索+1
この評価の違いは、視聴者が本作へ何を求めるかによって生まれています。
逆転劇や聖女の謎を早く見たい人にとっては、5話までの展開は分かりやすく、物語が停滞しません。
反対に、カロリーナがエドワードを信頼するまでの時間や、嫁ぎ先での日常をじっくり味わいたい人には、心の変化が速く見える可能性があります。
筆者としては、アニメ版の序盤は「謎を早く開く代わりに、余韻を短くした構成」だと感じました。
第5話で神聖力を明らかにしたことにより、今後はカロリーナが力を持っているかどうかではなく、その力を誰が利用しようとするのか、本人がどう向き合うのかへ物語を進められます。
特に注目したいのは、セレスティア王国側の動きです。
カロリーナが去った後にフローラが不調となり、カロリーナの神聖力が明らかになれば、これまでの評価は大きく揺らぎます。
しかし、単に「姉が偽物で妹が本物だった」と結論づけるだけでは、姉妹を比較してきた家族と社会の構造は変わりません。
カロリーナが別の基準で再び「役に立つ特別な娘」として利用される危険もあります。
ここから先の重要な問いは、「誰が本当の聖女か」だけではありません。
カロリーナ自身が、自分の力を誰のために、どのように使うと決めるのかです。
『無自覚聖女』の魅力と今後を考察
筆者は、『無自覚聖女』の中心にあるテーマを「隠れた才能の発見」ではなく、他人から植えつけられた自己像を更新することだと考えています。
カロリーナは、自分で能力を調べたうえで「私は無能だ」と結論づけたわけではありません。
家族から何度も否定され、その評価を自分の声として取り込んでしまいました。
だからこそ、嫁ぎ先で褒められても、すぐには受け入れられません。
新しい人々がカロリーナを評価しても、彼女の頭の中には過去の家族の言葉が残っています。
アニメ第1話のカロリーナは、相手に逆らわないことを「優しさ」だと考えているようにも見えます。
しかし、優しさと自己否定は同じではありません。
自分の気持ちを押し殺し、苦しい役目を引き受け続けることは、必ずしも美徳ではないのです。
エドワードがカロリーナへ与える最大のものも、豪華な生活や皇族の地位ではないと感じます。
彼は、カロリーナに選択肢を渡します。
意見を聞き、嫌なら断ってよいと示し、彼女が自分で決めるまで待ちます。
これは、何でも先回りして救う行為より地味です。
しかし、自分の意思を尊重された経験が少ないカロリーナにとっては、神聖力を認められること以上に大きな変化を生みます。

また、二人の恋愛は「救う側」と「救われる側」が固定されていません。
序盤では、エドワードがカロリーナを公爵家から救ったように見えます。
しかし、野蛮で残酷な皇子という噂に囲まれてきたエドワードもまた、自分を先入観なしで見るカロリーナに救われています。
カロリーナはエドワードの優しさを見つけ、エドワードはカロリーナの価値を見つけます。
二人が惹かれ合うのは、どちらかが完璧だからではありません。
他人に決めつけられる苦しさを知っているため、互いを噂や肩書だけで判断しないからです。
第5話で神聖力が明らかになったことは、カロリーナにとって幸福であると同時に、新しい試練の始まりでもあります。
これまでは「力がないから価値がない」と扱われてきました。
今後は逆に、「力があるから必要だ」と求められる可能性があります。
しかし、どちらも本人の意思を無視している点では同じです。
本当の成長は、無能という評価を聖女という評価へ入れ替えることではありません。
「役に立つかどうかにかかわらず、自分の人生を自分で選んでよい」とカロリーナ自身が理解することです。
フローラの今後も、作品の深さを左右するでしょう。
白石晴香さんの公式コメントでは、フローラの嫉妬や劣等感、努力家でありながら素直になれない一面が語られています。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
この人物像がアニメ本編で丁寧に描かれれば、姉妹の物語は「本物と偽物の入れ替わり」では終わりません。
比較され続けた二人が、それぞれに押しつけられた役割から離れられるかという、もう一つの回復の物語になります。
筆者としては、カロリーナがフローラを簡単に許す展開よりも、傷つけられた事実を認めたうえで、自分の意思で距離や関係を選ぶ展開を期待しています。
許すことだけが成長ではありません。
怒りや悲しみを持つことを自分に認め、何を受け入れ、何を拒むのかを決めることも、自分の人生を取り戻す大切な一歩です。
まとめ
『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』は、2026年6月30日にAT-Xで放送を開始した恋愛ファンタジーアニメです。
2026年7月30日時点では、AT-Xと先行配信で第5話「秘められた神聖力」まで公開され、カロリーナが通常の魔力とは異なる大きな神聖力を持っていることが明らかになりました。
原作はあーもんどさんによるライトノベルで、全4巻で完結しています。えとうヨナさんによる漫画版は、第8巻まで発売中です。
本作の魅力は、落ちこぼれ扱いされた主人公が特別な力で周囲を見返すことだけではありません。
カロリーナがエドワードや新しい家族と出会い、他人から与えられた「出来損ない」という評価を少しずつ手放していく過程にあります。
アニメ版は原作や漫画よりテンポが速く、結婚や神聖力の判明まで早く進みます。
そのぶん物語の核心へ入りやすい一方、心情の積み重ねを深く知りたい方は、漫画版や完結済みの原作小説もあわせて読むと、カロリーナとエドワードの関係をより丁寧に味わえるでしょう。
よくある質問
『無自覚聖女』のアニメはいつから放送されている?
AT-Xでは2026年6月30日から放送されています。
TOKYO MXでは7月7日、BS11ととちぎテレビでは7月9日、群馬テレビでは7月10日に放送が始まりました。地域によって放送話数が異なります。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト
アニメは現在何話まで放送されている?
2026年7月30日時点では、AT-XとU-NEXT、dアニメストア、ABEMAの先行配信で第5話まで公開されています。
TOKYO MXなど一部の地上波では第4話までのため、利用する放送局や配信サービスによって最新話が異なります。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト+1
『無自覚聖女』の原作は完結している?
原作小説は全4巻で完結しています。
漫画版は2026年7月時点で第8巻まで発売されています。刊行状況は今後変わる可能性があるため、購入前に出版社の最新情報をご確認ください。TVアニメ『無自覚聖女は今日も無意識に力を垂れ流す』公式サイト


